アサフェティダは、北アメリカおよび南西アジア原産のセリ科植物です。
高さ3~4メートルにまで成長し、この根茎からミルク状の樹脂を搾り取って、乾燥させたものをブロック状に固めてから使います。
アサフェティダの特徴
アサフェティダは、原産地で『悪魔の糞』という異名を持つ独特の香りのスパイスです。
ニンニクやドリアン、腐りかけた玉ねぎのような強烈な臭気を発します。
これは、アサフェティダが複数の硫黄化合物を含有しているためです。
そのままでは、苦みと辛味が強く、悪臭のせいで食べることはできませんが、油でアサフェティダを炒めると匂いと苦みが消え、玉ねぎのような香ばしい匂いに変化します。
アサフェティダの効果や薬効
アサフェティダは、インドの伝統医学アーユルヴェーダで、古くからヒステリーの改善や神経衰弱の薬として処方されてきました。
このほかにも、抗炎症効果や整腸効果が期待できるため、普段から食事の中に取り入れられています。
アサフェティダの使い方・代表的な料理
日本では馴染みが薄いアサフェティダですが、南インドでは定番のスパイスです。
野菜料理や豆料理、スープやピクルス、肉や魚の香りづけなど様々なシーンで活躍します。
まだ、ウスターソースの原料としても有名なスパイスです。
アサフェティダを使った代表的な料理には、キマメという穀物と混合スパイスを煮込んだサンバールがあります。
南インドでは定番の色鮮やかで香り豊かなスープです。
アサフェティダを使ったレシピ
【アサフェティダ香るじゃがいものサブジ】
じゃがいも 中4個
タマネギ 1個
トマト 1個
にんにく 1かけ
しょうが 1かけ
★クミンシード 小さじ1
★マスタードシード 小さじ1
☆ターメリック 小さじ半分
☆コリアンダー 小さじ1
☆アサフェティダ 小さじ半分
ガラムマサラ 小さじ半分
塩 適量
コショウ 適量
1.じゃがいもは一口大に切ってゆでておく、または、ラップをしてレンジ500W2分ほど加熱しておく。
2.たまねぎ、しょうが、にんにくをみじん切りにする。トマトは1㎝ほどのサイコロ切りにする。
3.フライパンにサラダ油(分量外)を熱し、★のスパイスを入れて香りを移す。
4.3に軽く熱を入れたら、にんにく、しょうが、たまねぎを加えて炒める。
5.玉ねぎが茶色になったら、トマトと☆のスパイスを加えて更に2~3分炒める。
6.トマトが馴染んだら、1のジャガイモを加えて軽く炒め合わせる。
7.ガラムマサラと塩コショウで味をととのえて完成!
アサフェティダは香りがとても強いので、小さじ半分でもかなりの存在感を放ちます。
加えるときは匂いがきつくて心配でしょうが、熱が入ると多少緩和されるので大丈夫です。
サブジに辛味を出したい場合は、ガラムマサラを増やすか、チリペッパーを足しましょう。
このレシピは万人向けする混合スパイス版ですが、アサフェティダの香りが好きなら、
クミンシードとアサフェティダだけのシンプル配合もおすすめです。