アメリカ合衆国では、国民食として愛されている『チリコンカン(チリ)』
19世紀半ば、テキサス州がメキシコから独立してアメリカ合衆国と合併された折に、テキサス州南部で考え出されたレシピと言われていて、テキサス州では『テキサス州料理』に指定されています。
一般の人が考え出したレシピだったせいか、その出所や最初の作り方があいまいで、色々なバリエーションがあるのもチリコンカンの大きな特徴です。
日本では、豆とお肉をチリペッパーで煮込んだものが有名ですが、お豆の入らないものや、スパゲッティやご飯、ホットドッグにかけるソース用、ベジタリアン用など、それぞれ、同じチリコンカン(チリ)でも、作り方や入れる材料が大きく異なっています。
チリコンカンの作り方
ここでは、日本でお馴染みのキドニービーンズ入りのチリコンカンのレシピを、簡単に作れて子供も食べられる簡易版と、本格スパイス配合でピリ辛のチリコンカンをご紹介します。
【簡易版チリコンカンの作り方】
【材料】4~5人分
ひき肉 300g(肉の種類は問わない)
タマネギ 1個
ニンジン 1本
ニンニク 2片
小麦粉 大さじ1
★ミックスビーンズ 1缶(400g)キドニービーンズやひよこ豆単体でも可
★カットトマト缶 1缶(400g)
★水 300㏄
★ローリエ 1枚
★ケチャップ 大さじ6
★ソース 大さじ2
★コンソメ 小さじ2
★チリパウダー 大さじ1(なければ、チリペッパー小さじ4分の1)
★砂糖 小さじ2
カレーパウダー 小さじ1
乾燥バジル 小さじ1
【作り方】
1.タマネギ、ニンジン、ニンニクをみじん切りにする。
2.鍋にサラダ油(分量外)を熱し、ニンニクを入れて香りをだしたら、タマネギとニンジンを炒める。
3.タマネギが透き通ってきたら、ひき肉を加えてさらに炒める。
4.ひき肉に火が通ったら、小麦粉を入れて混ぜ、★の調味料をすべて加えて時々混ぜながら15~20分煮込む。
5.全体にとろみがついたら、カレー粉と乾燥バジルを入れ、軽く煮込んで完成。
【本格版チリコンカンの作り方】
【材料】4~5人分
キドニービーンズ 1缶(400g)他の豆類でも可
豚ひき肉 300g
タマネギ 1個
ニンジン 半分
セロリ 1本
マッシュルーム 5~6個
カットトマト缶 1缶(400g)
トマトケチャップ 大さじ3
ソース 大さじ1
赤ワイン 200ml
コンソメ 小さじ2
ローリエ 2枚
★ニンニク 2片
★赤とうがらし 1本
★クミンシード 小さじ2
☆チリパウダー 小さじ2
☆カルダモン 小さじ4分の1(省略可)
☆シナモン 小さじ4分の1(省略可)
☆ナツメグ 2振り
ガラムマサラ 小さじ1
バジル 小さじ1
【作り方】
1.タマネギ、ニンジン、セロリ、マッシュルーム、ニンニクをみじん切りにしておく。
2.サラダ油(分量外)を熱した鍋に、★の材料入れて香りを移す。
3.香りが出たら、タマネギとニンジンを加えて色が変わるまで炒める。
4.玉ねぎが透き通ってきたら、☆のスパイスとひき肉を加えてさらに炒め、セロリとマッシュルームも炒める。
5.キドニービーンズ、カットトマト缶、赤ワイン、トマトケチャップ、ソース、コンソメ、ローリエを入れて中火で10分煮込む。焦げやすいのでこまめにかき混ぜること。極端に水分が少ないと感じたら、50㏄程度水を増やす。
6.ガラムマサラとバジルを加え、水気がほとんどなくなるまで煮込んだら完成。
簡易版のチリコンカンは、作ってみるとわかりますが懐かしい給食の味がします。
ご飯に合う感じのとろみのある味付けなので、ぜひカレーみたいにして食べてください。
辛味はほとんどありませんが、気になるならカレー粉を甘口バージョンに変えるか減らすと良いです。
本格版のチリコンカンは、結構辛めの味付けです。口が少しヒリヒリします。
バゲットやタコス、トルティーヤに巻いて食べると美味しいです。
とろけるチーズやパルメザンチーズをのせると、辛さもマイルドになって美味。
チリパウダーがどちらも材料に入っていますが、チリペッパーではなく、混合スパイスのほうのチリパウダーです。
名前が似ているので、たまにこのふたつを間違える人がいるのですが、チリペッパーを小さじ2も入れてしまったら、間違いなく辛くて食べられないものが出来上がります。
管理人は、以前うっかり間違えてしまい、死ぬほど辛いタコスミートが出来上がりました……。
甘い分にはどうにかなりますが、辛いものは調整できなくなるので、みなさん注意してくださいね。