スイートフラッグは、日本全土(沖縄・奄美大島をのぞく)、東アジアに生息する多年草です。
主に、葉をハーブとして利用します。
スイートフラッグ(ショウブ)の特徴
根茎は節が多い白色で、葉は長さ1メートルにもなる剣型をしており、淡緑褐色の地味な花序をつけ、全草から独特の強い芳香を持ちます。
5~6月期に美しい花を咲かせるハナショウブはアヤメ科の別種であり、単にショウブと言えば、こちらのサトイモ科のスイートフラッグのことです。
葉の形が似ているので見分けにくいですが、ハナショウブの葉には香りがないため、芳香の有無で識別できます。
端午の節句に用いる有名なショウブの入浴剤は、こちらのスイートフラッグのことです。
スイートフラッグ(ショウブ)の効果と薬効
スイートフラッグには、駆風、駆虫、鎮痛効果、冷え性予防、疲労回復効果があり、インドの伝統医学アーユルヴェーダにおいては、脳と神経系統の治療に使われています。
スイートフラッグ(ショウブ)の使い方
葉と茎を煮だしたものを入浴剤として使うほか、ポプリの保留剤、鎮痛剤や歯磨き粉として利用されています。
また、スイートフラッグの精油は、インドでアーユルヴェーダのマッサージ治療にも使われています。
スイートフラッグ(ショウブ)の育て方
育てやすさ ★★★★★★
植え付け 2月上旬~3月下旬、9月上旬~10月下旬
開花 5月上旬~7月下旬
収穫 5月上旬~8月下旬
・湿った土を好む。鉢を水に沈めても良い。
・枯れた葉はマメに取り除くこと。
・有機質肥料はやりすぎると腐敗しやすいので注意する。
スイートフラッグ(ショウブ)のレシピ(利用方法)
【スイートフラッグ(ショウブ)の入浴剤】
【材料】
スイートフラッグ(ショウブ)の葉 2~3本
ガーゼ袋やお茶パックなど
【作り方と使い方】
1.スイートフラッグ(ショウブ)の葉を刻んで、ガーゼ袋やお茶パックにつめる。
2.1リットル程度の水で1を煮出し、香りが良くでたら火を止める。
3.煮出した煎じ汁を入浴剤としてお風呂に入れて使う。
端午の節句では、ショウブの葉を直接湯船に浮かべて使いますが、ショウブ本来の香りと薬効を存分に楽しむなら、やや面倒ですがこの方法がおすすめです。
管理人は、恥ずかしながら自分の子供の節句をするまで、スイートフラッグとハナショウブを同じものだと誤解していました。
友人も同じことを言っていたので、間違えている方は結構多いと思います。
おそらく、ハナショウブを単に『菖蒲(ショウブ)』と呼ぶことが原因でしょうね。
まぎらわしいから、端午の節句の時に、ニュースなどで解説してほしいところです。
ショウブの入浴剤には、肩こり・腰痛の緩和や冷え性改善効果があるので、端午の節句に限らず、ぜひみなさんもこちらの手作り入浴剤を作ってみてくださいね。