セルフヒールは、ヨーロッパやユーラシア大陸北部、ヒマラヤに生息するシソ科の多年草です。
主に、花や葉をハーブとして利用します。
セルフヒールの特徴
セルフヒールは、日あたりの良い野原などに生える高さ10~25㎝のハーブで、非常に繁殖力が強く、花の時期の後に匍匐茎がどんどん広がり、数年程度で地面を覆うほどになります。
背が低めで見た目がよいので、ハーブ庭園などのグランドカバー用植物として人気です。
葉は四角形で短く、対生しながら細長く伸び、全体に粗い毛を帯びていて、茎の先に寸詰まりの花穂に紫青色の花を咲かせますが、ひとしきり花が咲くと急に枯れてしまいます。
美しい唇型の花の色は、紅紫色や白、ピンクなど品種によって様々です。
花が終わった後に、枯れたまま立っている様から『夏枯草(カコソウ)』とも呼ばれ、中国にも、変種にあたる少し花の大きい『ウツボグサ』が分布しており、薬用として使われています。
セルフヒールの効果と薬効
セルフヒールには、利尿作用、口内炎治療、収れん効果、抗菌作用、防腐効果、消化促進、強壮作用、止血作用、消炎作用等の効果があります。
セルフヒールの使い方
花や若葉を食用にするほか、乾燥させた花穂をハーブティとして飲んだり、生薬として利用します。
セルフヒールの育て方
育てやすさ ★★★★★★
種まき 3月上旬~5月下旬
開花 6月上旬~7月下旬
収穫 7月上旬~8月上旬
・日当たりが良い場所を好むが、夏場は半日陰にする。
・グランドカバー用でなければ肥料を控えめにし、間引きが必要。
・鉢植えでなければ特に水やりもいらない
セルフヒールのレシピ(利用方法)
【セルフヒールの乾燥茶葉作り】
【材料】
セルフヒールの花穂 適量
【作り方】
1.セルフヒールの花穂が枯れて茶色になったら、花穂をつみとる。
2.日陰にひろげて乾燥させる。2~4週間程度。乾燥したら密閉できる保存瓶で保管する。
セルフヒールの摘み取りは、茶色に枯れた後で行います。
まだ、若葉や花が残っている時期なら、においやクセも少ないのでサラダなどにして食べると良いでしょう。
ハーブティーとして飲むなら、他のハーブとブレンドしたほうが飲みやすいです。
セルフヒールの乾燥葉で作るハーブティーには、殺菌効果があるのでうがい薬にもなります。
以前読んだ本では、セルフヒールの葉を止血薬としてガーゼに包んで使ってありました。
西洋のハーブ医学において、昔から止血や殺菌などに利用されており、とても重用されているハーブでもあります。
鉢植えならば増えすぎることもないですし、みなさんも興味があればぜひセルフヒールを育成&利用してみてくださいね。