コンフリーは、ヨーロッパや西アジアの湿地帯に生息するムラサキ科の多年草です。
葉や根を生のまま、または、乾燥させたものをハーブとして利用します。
コンフリーの特徴
コンフリーは、ヒレハリソウとも呼ばれ、株の全体に短い毛をもっており、淡い紅色で筒状の花が下向きに開花する、高さ1メートルほどの草木です。
ヨーロッパでは、『セラセンズ・ルート』の別名で呼ばれて、昔から、接骨材として利用されており、十字軍遠征のおりに兵士が持ち帰ったことで、民間にも広がったとされています。
日本では、家畜飼料や食用品として明治時代に取り入れられました。
昭和の中ごろには、コンフリーが非常に健康に良いとブームとなり、その時に植えられたものが一部野生化しています。
しかし、現在は、コンフリーに含有される成分に弱い毒性があることがわかり、肝機能障害を起こす危険があるため、摂取しないようにと厚生労働省からの通達が出されています。
シンフィツム(いわゆるコンフリー)及びこれを含む食品の取扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/tp0614-2.html
コンフリーの効果と薬効
コンフリーには、接骨、靭帯組織の回復などに効果があります。
コンフリーの使い方
コンフリーの葉の抽出油を使って打撲や捻挫のマッサージオイルにするほか、すり潰した葉を軽度の骨折に、根の粉末をねりあげたものは静脈炎に、直接塗り付けて湿布代わりに使います。
コンフリーの育て方
育てやすさ ★★★★☆☆
種まき 4月上旬~5月下旬
開花 6月上旬~8月下旬
収穫 8月上旬~9月下旬
・保水性のある土を好む。
・陽当たりの良い場所か、半日陰に植える。
・2年目以降の株は増えすぎる場合があるので注意。
コンフリーのレシピ(利用方法)
【コンフリーの簡易湿布薬】
【材料】
コンフリー 適量
用意する道具 ガーゼ、医療用テープ、すり鉢、すりこぎ
【作り方】
1.綺麗に洗ったコンフリーの葉から水分をふき取り、すり鉢ですりつぶす。
2.すり潰したものをガーゼに広げ、患部にあてたら、医療用テープで固定する。
3.1日2~3回はりかえる。かゆみなどが出たら使用をやめること。
幼少期にうっかり捻挫をした際、おばあちゃんにこんもりと塗りこまれた思い出の薬です。
草の臭いが気持ち悪くて若干トラウマになった、苦~い経験のひとつでもあります。
さすがに、この物があふれた現代では、もう湿布薬として使う機会はほぼなさそうですが、アウトドアの最中など、ごく限定的な場面では役立つことがあるかもしれませんね。
さて、このコンフリー、昭和生まれの人なら、食卓にのぼった経験のある人も多いのではないでしょうか。
ずっと、健康食品として有名でしたが、前出のとおり、肝機能障害を起こす可能性のある毒性が見つかったため、今では食用禁止となりました。
管理人もそこそこ食べる機会があったので、報道で知ったときはビックリしましたが、今のところ、身体に何も異常はなく、とりあえずほっホッとしています。
もし、今でも食用にしている方がいらっしゃったら、このことを教えてあげてくださいね。