オーリチは、アジアやヨーロッパ、北米に原産するアカザ科の一年草です。
全草を観賞用にするほか、葉を生のままハーブとして利用します。
オーリチの特徴
茎がまっすぐに立ち上がり、長さ10㎝ほどの葉が、互生または対生につきながら、高さ2.5メートルほどの高さまで成長します。
葉の色は、赤銅色っぽい緑または、光沢のある紫褐色です。
枝の先に淡い緑色の小さな花を穂状に細長くつけます。
オーリチの同種の中には、赤紫色や淡紫色の品種も存在し、葉の色がとても美しいため、観賞用の花壇花としても非常に人気があります。
オーリチの効果と薬効
オーリチは、昔から民間療法として食用され、のどの痛みや痛風に効くと言われています。
オーリチの使い方
若葉を摘み取って、少し固めの葉は、基本的に茹でて食べます。
ただし、アカザ科に属する植物にはサポニンが多いので、食べ過ぎないように気を付けましょう。
和名の『ヤマホウレンソウ』の名が示す通り、ホウレンソウの代わりに良く利用され、主にスープやサラダの彩り野菜として利用されています。
オーリチの育て方
育てやすさ ★★★★☆☆
種まき 4月上旬~5月下旬
開花 6月上旬~10月下旬
収穫 6月上旬~10月下旬
・水はけがよく、陽当たり良好な場所を好む。
・水やりしすぎないように注意し、定植前にすき込んでおく。
・葉を利用するなら、花穂は早めに摘むこと。
・高温多湿に弱いので、梅雨時期の水はけに注意。
オーリチのレシピ(利用方法)
【オーリチ(ヤマホウレンソウ)の卵スープ】
【材料】
オーリチ 1束
タマネギ 1個
卵 1個
鶏がらスープの素 2個
しょう油 小さじ1
ごま油 大さじ1
水 600ml
塩コショウ 適量
【作り方】
1.オーリチは、熱湯で1分ほど茹でて水にさらし、2㎝ほどに切る。タマネギは薄切り、卵は先に溶いておく。
2.鍋に水、鶏がらスープの素、しょう油、タマネギを入れて煮込む。
3.タマネギに火が通ったら溶き卵を流しいれ、軽く散らすように混ぜる。
4.仕上げに、ホウレンソウとごま油を入れ、塩コショウで味を調えれば完成。
日本でも、物産館などの生産者販売でたまに見かけるオーリチですが、ほとんどの場合、ヤマホウレンソウの名で売られています。
観賞用のオーリチは赤紫色がほとんどですが、食用のオーリチは、ホウレンソウに近い緑色の品種が多いようです。
観賞用のオーリチも見たことがありますが、茎から葉まで鮮やかな紫色をしていて、その時はそれがオーリチだとわかりませんでした。
オーリチは、茹でるとある程度柔らかくなり、癖もあまりないので食べやすいかと思います。
オーリチが余った場合は、茹でた状態でラップし、冷凍する方法がおすすめです。
生のまま保存したい時は、新聞紙にくるみ、野菜室で立てて保存しましょう。
このレシピは、鶏がらスープをコンソメ、ごま油をオリーブオイルに変え、洋風のスープにしても美味しいのでぜひお試しください。