オオバコは、日本全土、中国、朝鮮半島、サハリンに自生するオオバコ科の多年草です。
全草を乾燥させたものをハーブとして利用します。
オオバコの特徴
オオバコは、漢字で『大葉子』と書き、中国では『車前草(しゃぜんそう)』と呼ばれています。
別名『ガエルッパ』『ゲーロッパ』『オンバコ』とカエルに関した呼ばれ方をするのは、元気のないカエルをオオバコの葉陰におくと回復するという俗説が日本各地にあるためです。
中国名の『車前草』は、牛車が通る際にできる轍(わだち)に良く生えてくるという理由からつけられました。
荒れた土地や道端など、場所を選ばずに自生する雑草の一種であり、人や車に踏みつけられてもよく育ちます。
蒴果で楕円形の果実を実らせ、熟すると上のほうがむけて中から5~6個の種子が顔を出し、その種子は雨に濡れるとゼリー状の粘液を出す点か大変特徴的です。
この粘液は、動物など他のものについて遠くに運ぶための機能だと考えられています。
オオバコの効果と薬効
オオバコには、咳止め、熱さまし、むくみ、利尿作用、消化不良効果があります。
オオバコの使い方
オオバコは、全草を乾燥させたものを煎じたものを、漢方薬として服用します。
漢方での呼び名は『車前草』で、主に牛車腎気丸(ごしゃぜんきがん)、竜胆寫肝湯(りゅうたんしゃかんとう)などに配合されています。
オオバコは、花を根元からとり、それを二つに折り曲げてふたりで引っ掛けあい、どちらが最後まで切れないかを競い合う、子供たちの遊び『オオバコ相撲』も有名です。
オオバコの育て方
雑草に属するため、基本的に栽培はしません。
オオバコのレシピ(利用方法)
【オオバコの煎じ薬】
効能・咳止め、下痢止め、利尿作用、消化促進
【材料】2日分
オオバコの乾燥葉 20g
甘草(カンゾウ) 5g
水 1リットル
【作り方(煎じ方)】
1.鍋に全部の材料を入れ、水分が半分に減るまで煮詰める。
2.出来上がったものを濾して、6等分にしたものを食間に服用する。
幼少期に、オオバコと知らず飲まされていた思い出の煎じ薬です。
ものすごくまずいため、いやいや飲んでいましたが、これを飲むと不思議と咳が止まります。
甘くすると多少は飲みにくさが改善するので、砂糖やはちみつなど足すのも良いでしょう。
探さなくても見つかる雑草ですが、得られる効能は確かなものです。
最近では、オオバコダイエットと呼ばれるオオバコを使ったダイエットもあります。
管理人も持っているのですが、オオバコの粉(サイリウムパウダー)には、水分をふくむと片栗粉のようにとろみを持つ性質があり、食物繊維も豊富なので、少ない量でも満腹感を得られる効果があるんですよね。
せっかくなので、オオバコのダイエット法については、また、別の機会にレシピなど紹介しながらまとめてみたいと思います。