ウッドラフは、ヨーロッパ、北アフリカ、日本の本州中部以北に生育するアカネ科の多年草です。
葉や花を生のまま、または、乾燥させたものをハーブとして利用します。
ウッドラフの特徴
ウッドラフには、スイートウッドラフとダイヤーズウッドラフの2種類が存在し、スイートのほうは葉を乾燥させると桜餅に似た甘い匂いを放つ点が特徴で、ダイヤーズは『染物屋の』という意味通り、根が染料として利用可能です。
このふたつのウッドラフは、近縁ではあるものの分類上は別種であり、単にウッドラフというと、たいていはスイートウッドラフのことを指すので、この項目の中での解説内容も、スイーツウッドラフ(以下、ウッドラフ)に対してとなっています。
ウッドラフは、茎を軸にしてぐるりと10枚ほどの葉が輪生し、その姿から日本では『クルマバソウ』と呼ばれており、初夏に1㎝ほどのラッパ型の花を咲かせ、先端が星形に裂ける点が特徴的です。
ウッドラフの効果と薬効
ウッドラフには、利尿作用、肝機能の改善、肝炎予防、鎮痛・鎮静作用、血液凝固の抑制、防虫、殺菌、傷の回復などの効果があります。
ウッドラフの使い方
ウッドラフを乾燥させると甘い香りがするので、防虫用サシェ(ポプリ)としての人気が高く、フランスではワインの香りづけに使われているほか、若葉や花をサラダにして食べたり、薬効成分も多く含まれているため、普段からハーブティーにして飲まれることが多いハーブです。
ウッドラフの育て方
育てやすさ ★★☆☆☆☆
種まき 9月
開花 6月上旬~8月下旬
収穫 6月上旬~8月下旬
・木陰で湿り気の多い土地を好む
・強い日差しにあてると弱るので注意する
・夏の暑さに注意していれば丈夫に育つ
ウッドラフのレシピ(利用方法)
【ウッドラフの防虫サシェ(ポプリ)】
【材料】
ウッドラフの枝葉 適量
通気性の良い袋 必要な数(ガーゼ布で作った袋など)
【作り方】
1.ウッドラフの枝葉を根元から刈り取り、逆さにして1週間~10日ほど天日干しする。
2.しっかりと乾燥し、甘い匂いがするようになったら、乾燥葉を袋につめ、口を閉じたら完成。
ウッドラフの乾燥葉を使うと甘い香りの防虫サシェを作ることができます。
市販の防虫剤はキツイ匂いがするから嫌だと言う人にぜひおすすめです。
洋服ダンスなどに忍ばせておくと、防虫効果だけでなく洋服に香りがうつり、ウッドラフのリラックス効果で、日中とても気分良く過ごすことができます。
余ったウッドラフのサシェを玄関や出窓付近につるしておくと、室内に虫が入りにくくなりますよ。
また、乾燥葉はハーブティーにして飲むこともできるので、たくさん作って乾燥剤と共に保存瓶に入れ、保管しておくのも良いですね。