サフランは、西南アジアおよび地中海沿岸部を原産とするアヤメ科の多年草です。
薄紫色の綺麗な花を咲かせ、乾燥させた糸状の雌しべをスパイスとして使用します。
サフランの特徴
サフランとは、アラビア語で黄色という意味の『ザアファラーン』が由来のスパイスです。
ひとつひとつの花から、丁寧に手作業で3本の雌しべを収穫するため、非常に時間と手間がかかり、
バニラの10倍、カルダモンの50倍以上の値段がつく、高価なスパイスとして知られています。
1㎏のサフランを収穫するためには、17万本の花が必要であり、
収穫期もサフランが一斉に開花する20日間と非常に短い点が特徴です。
消毒薬のような独特の香りにやや苦みがあり、黄色に色付けしたいときは水に浸して使用します。
サフランの効果と薬効
サフランは、昔から婦人系の病に良いと言われており、月経不順や更年期障害、
冷え性、PMS(生理前症候群)の緩和、生理痛の予防薬として使用されています。
また、サフランの黄色い色素であるクロシンには、中枢神経の活性化や記憶力増強にも効果的です。
サフランにお湯を注いだものを飲むと、デトックス効果や慢性疲労の改善に役立つとされています。
サフランの育て方
育てやすさ ★★★★★☆
種まき 8月上旬~9月下旬
開花 10月上旬~11月下旬
収穫 10月上旬~11月下旬
・水はけがよく、日の当たる場所に植える。
・球根を植え付けたら、水のやりすぎに注意。やや乾燥気味な程度で管理する。
サフランの使い方・代表的な料理
綺麗な黄色を生かす料理が多く、スペインの魚介類炊き込みご飯である『パエリア』や、
南フランスの魚介スープ『ブイヤベース』、イタリアの『海鮮リゾット』などが有名です。
フランスの焼き菓子『サフランケーキ』やスウェーデンのパン『ルッセカット』にもサフランが使用されています。
サフランの色素は油に溶けないため、色付けをする際にはお湯に色素をとかしてから使用しましょう。
香りだけを楽しむのであれば、仕上げに使うと香りをそのまま残すことができます。
サフランを使ったおすすめレシピ
【チキンとトマトのサフラン煮】
鶏もも肉 2枚(大1枚)
たまねぎ 1個
セロリ 1本
オリーブ 10~15粒サフラン 小さじ半分弱
お湯 100㏄★オリーブオイル 大さじ1
★レモン汁 大さじ1
★シナモン 小さじ4分の1
★カルダモン 小さじ4分の1水 300ml
コンソメ キューブ1個
ブラックペッパー 適量
1.鶏もも肉に★の材料に1時間つけこむ。サフランをお湯100㏄に入れておく。タマネギとセロリをスライスする。
2.フライパンを熱し、鶏もも肉を皮目から焼く。肉に焼き色がついてきたら空いた場所で玉ねぎを炒める。
3.タマネギが透きとおったら、セロリ、水とコンソメ、オリーブを入れ、蓋をして6~8分程度煮込む。
4.鶏肉に火が通ったのを確認したら、サフランを入れたお湯を投入し、ブラックペッパーで味を調えて完成!
最後は、サフラン水を入れたらすぐに火を止めてください。熱が入るとサフランの匂いが死んでしまいます。
サフランの香りだけでも美味しいですが、少しだけ入るシナモンとカルダモンとの相性は抜群です。
オリーブは、丸のままでもスライスでも構いません。私はグリーンオリーブを半分に切っていれています。
キアヌやクスクスに合わせて食べるのがおすすめです。
仕上げにイタリアンパセリを飾るとさらに香りも増し、見た目がぐっとおしゃれになりますよ