クミンは、エジプト原産のセリ科一年草です。
種子を乾燥させたものを、そのまま使ったり、すり潰して粉状にしたものをスパイスとして使用します。
クミンの特徴
クミンは、エジプトのナイル川周辺に自生しており、白い綺麗な花を咲かせます。
聖書のマタイ伝やアラビアンナイトにクミンの記述が登場していたことから、クミンが古くからエジプトや西アジアで使われていたと推測されます。
乾燥させたクミンの種子は、キャラウェイに良く似ており、ほろ苦さのある独特で個性的な香りを放ちます。
その神秘的な香りは、恋人の浮気を防ぐ効果があると言われており、中世ヨーロッパでは、結婚式の際に新郎新婦が愛の誓いのしるしに所持していたり、騎士が戦いに挑む時に、妻の心変わりを防ぐため、妻に送ったという記録も残っているそうです。
クミンの効果と薬効
クミンは、豊富なビタミン類とミネラル群を含有するほか、強い抗酸化成分であるリモネンやクミンアルデヒドをも含まれており、免疫力をアップさせ、アンチエイジングなどの老化予防に役立つとされています。
また、古代エジプトでは、アニスやシナモンと共に、王侯貴族の肉体をミイラ化させる際の防腐剤として使われていました。
この他にも、消化促進効果や鎮静効果、食欲増進効果なども有名で、心身をリラックスさせる効果や肌の炎症を抑える効果などから、古代エジプトの女王がヘアケア用品やスキンケア用品にクミンを使っていたという逸話があります。
クミンの使い方・代表的な料理
クミンの神秘的な香りとほろ苦さは、カレー独特の香りに一役買っており、カレーには欠かせないスパイスのひとつとされています。
また、クミンシードは、料理を始める前に油へ香りを移して使うスタータースパイスのひとつです。
ホールスパイスが苦手な人でも使いやすく、日本でも人気があるため、比較的簡単に手に入れることができます。
クミンには、光毒性があるため、必ず密閉容器に保存し、直射日光を避けて保管しましょう。
カレーをはじめ、スパイスを多く使うエスニック料理や肉料理、北アフリカのクスクス、クミン入りの焼き菓子やパン、ヨーロッパではソーセージなどにも使われています。
クミンを使ったおすすめレシピ
【胃腸に優しいクミン香るジャルジーラ】
【材料】
クミンシード 小さじ1弱
ミント 4~5枚
ジンジャー スライス2枚程度
レモン スライス1枚、または、レモン汁小さじ1
熱湯 400~500ml
お好みで ハチミツや砂糖などの甘味
【作り方】
1.ティーポッドに材料をすべて入れ、熱湯400~500mlを注ぐ。
2.4~5分蒸らして出来上がり。無理にかき混ぜないこと。
3.茶こしなどで越してカップに移してから、お好みで甘味を加えて飲みましょう。
コツは、ティーポッドの中身をかき混ぜないこと。無理に混ぜると変な苦みや香りが出てしまいます。
ティーポッドをしっかりもって、ゆっくりポットを上げ下ろしすると良いです。
こちらの基本レシピに、レモンバームやライムを入れても美味しくなります。
管理人は、香りが多いほうが好きなので、さらにシナモンやカルダモンを足すことも多いです。
クミンには、消化促進効果やリラックス効果があるので、心身共に疲れている時に飲むとほっとできますよ。