アニシードは、地中海東部沿岸で栽培されているセリ科の一年草アニスの種です。
アニスの種を乾燥させたもので、そのまま使うこともできますが、基本的に料理に使用する際には、すり潰して粉にして使います。
アニシード(アニス)の特徴
味も香りもほのかに甘い種です。苦みの強い薬のコーティング剤として使われることもあります。
空気にふれると甘い独特の香りが薄れてしまう性質があるため、アニスは種での保管が基本です。
アニスシードの歴史はスパイスの中でも特に古く、紀元前4000年、古代エジプトの貴族や王族をミイラ化する際に、防腐剤として使われていた記録が残っているほど。
アニシード(アニス)の効果や薬効
甘い味と香りをいかして、ケーキやクッキー、ジャムなどの甘味料として人気のスパイスです。
消化促進効果や消臭効果があるため、インド料理店のレジ前などに置かれており、アニスシードをそのまま飲み込んで匂い消しにします。
日本の焼き肉屋でガムや飴を、消臭用にと帰り際渡されるようなものです。
アニシードの甘い香りを抽出した精油は、ポプリや香水の原料として使われることもあります。
アニスシード(アニス)の育て方
育てやすさ ★☆☆☆☆☆
種まき 4月中旬~5月中旬
開花 8月中旬~10月中旬
収穫 7月上旬~8月下旬
・移植できないので直に種をまく。
・成長期(2月下旬ごろから)には水を切らさないように注意すること。
・茶色になった果実を穂単位で収穫し、乾燥させてから保管する。
アニシード(アニス)の使い方・代表的な料理
前出の通り、アニスの香りは、空気に触れると変わってしまうので種のままで保管し、使用する際、必要なぶんだけすり潰して使うのが基本です。
甘いものにぴったりの香りと風味なので、焼き菓子やお酒(リキュール)の香りづけとして使います。
オランダの出産祝いのお菓子『べスハウト・メット・マウシェス』は、シュガーコーティングしたアニスシードをトッピングした有名なラスク。
アニスシードのおすすめレシピ
【アニスシードのミルクゼリー】2~3人分
【材料】
アニスシード 小さじ半分
お湯 200ml
牛乳 200ml
ゼラチン 4~5g
砂糖 大さじ2~3(お好みで)
【作り方】
1.ゼラチンを水(分量外20~30ml)でふやかしておく。
2.お湯200mlにアニスシードを入れ、4~5分蒸らします。(色が出たら茶こしでアニスシードを除去しておく)
※お茶パックやティーポッドを使って蒸らすと楽です。
3.1のゼラチンと砂糖、温めた牛乳200ml(500W30秒)を2に加え、ゼラチンを溶かします。
4.器に3を流しいれ、粗熱をとり、冷蔵庫で数時間冷やし固めて完成です。
アニスシードは、お湯200~300mlに対して小さじ半分を蒸らすとアニスティーとして楽しめます。
こちらは、そのアニスティーを使った香り豊かなミルクゼリー。
お好みで砂糖をはちみつやメープルシロップに変えても美味しいです。
アニスシードを半量にして、カモミールやレモングラスと合わせるものおすすめ。
アニスシードには、咳やたんを抑える効果があるので、管理人は風邪っぴきの時に作ったりしますよ。