ハスは、インド原産のスイレン科の水生の宿根草です。
主に、根茎や種をハーブとして利用します。
ハスの特徴
高さ200~250㎝で、円柱状の根茎は水底の泥の中にあり、節から長い葉柄を伸ばして水上に葉をだします。
地下茎は、レンコン(蓮根)と呼ばれ、食用にされることで有名です。
葉は、楕円形で直径40㎝ほど、縁は浅い波状をしていて、花は葉よりも高く伸びる茎の先につきます。
直径10~25㎝で、白や桃色、桃紅色の花を咲かせますが、早朝に咲くと夕方には閉じてしまう一日花です。
果実はじょうろのハス口型の中に40~50個存在しており、土の中で長い期間、発芽能力を維持します。
その維持期間は何千年にもなり、数千年前のものが発芽したという例もあるほどです。
ハスの花は、清らかさや神聖さの象徴として表現されることが多く、古代インドでは、ヒンドゥー教の神話に度々登場し、仏教においても仏の知恵や慈悲の象徴とされ、如来像の台座は、蓮華をかたどったものであり、寺院の仏前には金色の木で作られた蓮華(常花)が置かれています。
また、死後には、極楽浄土に行き、同じ連華の上に生まれ変わって身を託すという考えがあり、これが四字熟語の『一蓮托生』の語源となったと言われています。
ハスは、インド、ベトナム、スリランカの国家であり、日本でも、愛知県愛西市、滋賀県守山市、千葉県千葉市、埼玉県行田市が市の花としており、その中でも、埼玉県行田市の古代蓮は、市の建設工事の際に見つかった数千年前の蓮を復活させたものであり、天然記念物に指定されています。
ハスの効果と薬効
ハスには、健胃効果、疲労回復、免疫力向上、花粉症の軽減、アンチエイジングなどに効果があります。
ハスの使い方
主に、ハスの根茎であるレンコンを食用にするほか、地域によっては種を食べることもあります。
ハスの育て方
育てやすさ ★☆☆☆☆☆
種まき 2月上旬~3月下旬
開花 8月
収穫 10月上旬~2月下旬
・粘土質の多い肥沃な土で、水をためられる場所に植える
・植え付け後は浅く水をはり、生育に合わせて水を増やす
・花は二年後から開花する
ハスのレシピ(利用方法)
【熊本の郷土料理・からしれんこん】
【材料】
レンコン 2ふし
☆みそ 50g
☆和からし 小さじ1~2
☆パン粉 30g
☆砂糖 ひとつまみ
★小麦粉 1カップ
★卵 1個(黄色に仕上げるなら卵黄のみ)
★塩 ひとつまみ
★水 適量
【作り方】
1.レンコンは皮をむいて両端を切り落とし、熱湯で5分ゆで冷ましておく。
2.☆の材料を混ぜ合わせ、ゆでたレンコンの穴につめていく。後ろの穴からカラシ味噌が出るまでしっかり詰める。
3.はみ出した味噌をふき取ったら、ラップをかけて半日寝かせる。
4.寝かせたレンコンに小麦粉をはたき、★の材料を混ぜて硬めの天ぷら衣を作りレンコンにまとわせる。
5.揚げ油を熱し、金串や網などで持ち上げながら4のレンコンをきつね色になるまで揚げる。
6.しっかりと冷ましたら完成。基本は、スライスしていただく。
管理人の故郷である熊本の郷土料理『からしれんこん』です。
お正月になると、レンコンの穴が『先を見通す』ということで、縁起物ポジションの定番料理でもあります。
最近では、皮をむいて茹でた状態のレンコンが売ってありますが、からしれんこんにするなら、生のものを購入して固めにゆでて作ったほうが作りやすいです。
お店売りのからしれんこんは、辛さがまちまちで当たり外れがあるのですが、自分で作れば好みの辛さにできるので安心して食べられますよ。
ちなみに、レンコンの穴は、泥の中で育成するときにつぶれにくいように空いているそうです。
スポンジの原理なのでしょうか?それにしては豪快な穴のような気もしますが。
熊本の味、からしれんこん。お酒のつまみにも良く合います。みなさんも、ぜひお試しくださいね。