クマザサは、日本に生育するササ科の多年草です。
葉や若い芽をハーブとして利用します。
クマザサの特徴
クマザサは、『熊笹』と表記されることがありますが、正確には『隈笹』であり、育った葉のふちどりが白く隈取りされていることが由来です。
熊が多く生息する地域に生えていると言う人もいますが、その話に全く根拠はありません。
日本特有のササも一種ですが、そのほとんどが人為的に栽培されたもので、自生しているクマザサは、京都の鞍馬山など一部地域でしか見ることができません。
地下茎によって大きく広がり、非常に丈夫な茎を持ち、高さ1.5メートルほどに成長します。
よく似た品種に『チマキザサ』や『マイザサ』と呼ばれる大型の葉をもつものがあり、そちらは日本のほか、朝鮮半島やサハリンに生育しています。
クマザサの効果と薬効
クマザサには、抗がん作用、免疫力強化、殺菌、止血、利尿効果があります。
クマザサの使い方
乾燥させた葉をクマザサ茶として飲用するほか、地下から伸びだした若い茎をたけのことして食べることができます。
クマザサの育て方
育てやすさ ★★★★★☆
種まき 2月上旬~3月下旬(地下茎の植え付け)
開花 なし
収穫 初夏(地域による)
・半日陰で陽の当たる場所を好む。
・地下茎がのびるので地植えすること。
クマザサのレシピ(利用方法)
【クマザサのたけのこ水煮(下ごしらえ)】
【材料】
クマザサのたけのこ 適量
【作り方】
1.たけのこの皮をむき、鍋に入る大きさにカットする。
2.鍋にたけのこを入れ、たっぷりの水で10~15分ほど茹でる。
3.柔らかくなったらお湯をすて、ボウルに水をはり、たけのこを入れて一晩つけておく。
4.一晩おいたら完成。冷蔵保存もできますが、なるべく早めに使い切りましょう。
クマザサのたけのこは、幅2~3㎝と細く、さくさくとした歯ごたえが美味しいです。
食感が良いため、普通のたけのこよりもシナチクやきんぴらに良く合います。
一般的なタケノコだと、灰汁が強いため『ぬか』を使いますが、灰汁が少なく癖もないので、そのまま茹でてOKです。
細い品種のたけのこは、なぜか日本人にはあまり好まれませんが、個人的には料理しやすく食感と風味が良いので、とても気に入っています。
大きなたけのこも美味しいですが、なかなか鍋に入らず、下処理しにくいんですよね。
旬の時期に地元の物産館などをのぞくと、ひっそり売られていることも多いので、ぜひ、みなさんもクマザサのたけのこを探してみてくださいね。