クズは、日本を中心に東アジアの温帯に分布するマメ科の落葉多年草です。
花や根、つるを乾燥させたものをハーブとして利用します。
クズの特徴
クズは、漢字で『葛(くず)』と書き、根からとれるでんぷん質はとろみ食材の葛になります。
現在の奈良県にある国栖(くず)でよく栽培されたことから、くずの名前がつけられました。
昔から、漢方薬や食用として活躍しており、秋の七草のひとつでもあります。
クズは、繁殖力が非常に旺盛であり、他の樹木につるを絡ませながら、10メートルを超えて成長し、肥大化したつるは次第に木質化していきます。
クズのつるは非常に力が強く、弱い樹木に巻き付いて枝葉を曲げてしまうため、国によっては有害植物ならびに侵略的外来種に指定されており、現在駆除対象の草木です。
クズの効果と薬効
クズには、発汗作用、鎮痛作用、下痢止めなどの効果があります。
クズの使い方
クズの根から抽出されたでんぷんを『葛粉』として、お菓子や料理に利用するほか、春から夏にかけて伸びる若いつるや花は、てんぷらにして食べることができます。
根を乾燥させたものは、生薬の『葛根(かっこん)』となり、漢方薬の葛根湯、参蘇飲、独活葛根湯などに調合されています。
クズの育て方
育てやすさ ★★★★★★
種まき 3月上旬~4月下旬
開花 7月上旬~9月下旬
収穫 4月上旬~7月下旬
・陽当たりがよく、水はけの良い場所を好むが場所を選ばず育つ。
・他の樹木やフェンスなどに絡みついて育つ。
・放任しすぎると四方に増えるので、こまめに剪定や間引きをすること。
クズのレシピ(利用方法)
【溶けない不思議なクズアイス】
【材料】
クズ粉 25g
水 200ml
牛乳 300ml
砂糖 大さじ6~(ジャムの量で加減する)
ジャム 好きなだけ
お好みで カットフルーツなど
【作り方】
1.鍋に水、牛乳、クズ粉、砂糖を入れて弱火でゆっくりと混ぜながら温める。
2.とろみが出て透明感が出たら火を止め、粗熱をとる。
3.冷めたらジャムと、あればカットフルーツを混ぜ、好みの型にうつし、冷凍庫で冷やす。
4.しっかりと凍ったら完成。
静岡県のご当地アイスに、溶けないクズを使ったアイスがあり、これはそのまねっこレシピです。
クズで固まった状態のものを冷やすので、溶けだしてべちゃべちゃになることはありません。
こちらのアイスはかなりカチカチに凍るので、しばらく置いて柔らかくしてから食べましょう。
具材やベースを変えることで色々な味を楽しめます。
時間がたっても溶けださないから、小さな子供にも食べさせやすい点が嬉しいですね。
ちなみに、こちらのレシピは京の乾物屋・山城屋の公開レシピを参考にしながら、少しアレンジしたものです。
本家のレシピよりも、すっきりとした味わいになっています。
みなさんも、溶けない不思議なクズアイス、ぜひ一度お試しくださいね。