コストマリーは、西アジア、ヨーロッパ、北米に分布するキク科の多年草です。
全草を生のまま、または乾燥させたものをハーブとして利用します。
コストマリーの特徴
成長すると30㎝程度になるコストマリーは、細長い卵型で鋸歯状の葉をもち、茎の先のほうに黄色の小花を咲かせ、コストマリーの葉からは、レモンとミントに近い甘く爽やかな香りがします。
その昔、長い教会での説教を聞く際に、聖書にしのばせたコストマリーの香りをかぎ、睡魔から逃れていたとことから『バイブルリーフ』という別名がつけられたという説と、コストマリーの葉に、防虫効果があるため、虫喰い防止用ハーブとして、聖書の間に挟んでいたからだという説があります。
また、その香りはバルサムに似ていると評されることも多く、日本では『バルサムギク』の別名で呼ばれています。
コストマリーの効果と薬効
コストマリーには、収れん、止血、消毒、防虫、胃痛緩和などの作用があります。
コストマリーの使い方
生の葉を少しだけ刻んだものを料理の香りづけに使うほか、ガーゼなどに包んで入浴剤にすることもできます。
また、乾燥させたコストマリーの葉は、ハーブティにして飲んだり、ポプリにして楽しむことができます。
コストマリーの育て方
育てやすさ ★★★☆☆☆
種まき 3月上旬~4月下旬
開花 7月上旬~9月下旬
収穫 4月上旬~9月下旬
・陽当たりが良く、涼しい場所に植える。
・やや乾燥気味に育てる
・根茎が横に広がるため、株間をしっかりあけるか、鉢植えがベター。
コストマリーのレシピ(利用方法)
【コストマリー香るオーブンチキン】
【材料】1~2人分
鳥むね肉 2枚
☆砂糖 小さじ1
☆塩 小さじ1
☆オリーブオイル 大さじ1
☆酒 大さじ1
☆コストマリー 小さじ1
☆その他のハーブ 適量(ローズマリー、タイム、バジルなど)
【作り方】
1.鶏むね肉は厚みがあるようなら開き、☆の調味料をもみ込み、1晩冷蔵庫で寝かせる。(ジップロックが便利)
2.天板にクッキングシートを敷いて1の肉を並べ、220℃に予熱したオーブンで30~40分焼いたら完成。
コストマリーが入ることで、爽やかな香りがたまらないハーブチキンです。
他のハーブはやや控えめにしたほうが、コストマリーの香りがより強く感じられます。
漬け込み時間の調整が難しい場合は、いったん仕込んで冷凍しておいても大丈夫です。
あらかじめハーブ液にマリネしておくことで、胸肉でもふっくら柔らかく仕上がります。
管理人は、こちらのハーブチキンを焼かずに袋のまま茹でて、蒸し鳥風にするのも好きです。
時間に余裕があるならば、熱湯をはった炊飯器に入れ、保温で2時間ほど加熱すると、全く固くならずに、柔らかくしっとりとした極上の蒸し鶏が完成しますよ。
サラダなどにトッピングすれば、コストマリーがふんわり香り、おもてなし料理に最適です。
日本では、まだ馴染みのないコストマリーですが、香に癖が少なく使い勝手の良いハーブです。
最近は種や苗も売られていますので、興味のある方はぜひ栽培&料理してみてくださいね。