クチナシ<Common gardenia>

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クチナシは、中国、東南アジア、日本の南西部に生息するアカネ科の常緑低木です。
主に、花や果実をハーブとして利用します。

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クチナシの特徴

クチナシは、長い楕円形で革質の艶のある葉をもち、ジャスミンのような強い芳香の白い花を咲かせ、晩夏には、紅黄色の果実を実らせる高さ2~3メートルほどの低木です。

自生している野生種もありますが、日本では園芸種として大変人気があります。
ちなみに、園芸用に多い香りの強い大輪種の八重咲きクチナシは、果実を実らせません。

クチナシという名前は、果実が熟しても割れない様子から、『口無し(口を開かない)』という意味でつけられたという説と、クチナワ(ヘビの意)も食べないナシ(果物)、クチナワナシが語源だと言う説があります。

クチナシの効果と薬効

クチナシには、止血、抗炎症、鎮静、黄疸改善などに効果があります。

クチナシの使い方

昔から、乾燥させた果実は食品用着色料の黄色として利用されてきたほか、止血や炎症止めの薬品としても使われています。
生薬の山梔子(さんしし)は、クチナシの乾燥果実のことです。

かすかな甘みをもつ花びらは、サラダや煮物にして食べることもできます。

クチナシの育て方

育てやすさ ★★★★☆☆
種まき   3月上旬~4月下旬
開花    6月上旬~7月下旬
収穫    9月下旬旬~10月下旬

・陽当たりの良い場所よりも、半日陰を好む。
・冬の寒風を嫌うので、風の通りにくい場所を選ぶこと。
・害虫被害と梅雨の後の病気に注意する。

クチナシのレシピ(利用方法)
【クチナシ黄飯の東海道おにぎり】

【材料】
米    2合
クチナシ 1個
酒    小さじ1
みりん  小さじ1
塩    適量

【作り方】
1.米をといでザルにあげておく。クチナシは半分に割る。

2.鍋に水500ml程度を沸かし、クチナシを入れて煮だす。

3.綺麗な黄色になったら、ふきんやキッチンペーパーなどで濾し、粗熱をとる。

4.炊飯器に、米、酒、みりんを入れ、3のクチナシ水を2合の目盛りまで注ぎ、普通炊飯する。

5.炊き上がったら軽く混ぜ、塩をつけた手で三角形に握れば完成。

江戸時代に、東海道の立場と呼ばれる休憩所の名物『瀬戸の染め飯』のおにぎりです。
東海道をいきかう旅人が、この黄色いおにぎりを好んで食べていたと言われています。

クチナシというと、お正月の栗きんとんの色付け用のイメージが強いですが、癖が少なく使いやすいので、ご飯だけでなく、ゆで卵などにも着色可能です。

クチナシでもサフランライスのように、とても鮮やかな黄色いご飯が炊きあがります。
管理人は、くりやサツマイモを混ぜて、甘めのおにぎりにするのがお気に入りです。

クチナシの着色料は、パウダー状のものも市販されています。
ぜひ、手に入る方はこちらのレシピを参考に、乾燥させた本物の果実を使って色付けしてみてくださいね。







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