イカリソウは、日本全土に生育するメギ科の落葉多年草です。
茎や葉を乾燥させたものをハーブとして利用します。
イカリソウの特徴
赤紫色の春に咲く花が、中に蜜をためる距を錨(いかり)のように突き出していることから、イカリソウという名前がつけられました。
イカリソウは、変種や雑種の区別がとても難しいと言われており、花の色はほとんどのイカリソウ種が赤紫色ですが、白色やまだら模様の花も見られます。
また、イカリソウは冬季に落葉しますが、近縁種のトキワイカリソウは落葉しません。
イカリソウの効果と薬効
全草はインヨウカク(淫羊霍)という生薬としてとても有名で、イカリソウの有効成分『イカリイン』と呼ばれるフラボノイド配糖体には、ホスホジエステラーぜに対する弱い阻害作用があります。
このほかにも、滋養強壮、疲労回復、美容、低血圧予防、不眠症の改善に効果があります。
イカリソウの使い方
生薬として、葉の抽出成分を取り入れるほか、
柔らかい若葉はおひたしや胡麻和え、成長した葉はてんぷらにして食べられています。
イカリソウの育て方
育てやすさ ★★★★★★
種まき 6月ごろ
開花 4月上旬~5月下旬
収穫 6月上旬~7月下旬
・根が広がるので地植えにする
・耐寒性が強く、日陰でも良く育つ。
・春にアブラムシがつきやすいので駆除すること。
イカリソウのレシピ(利用方法)
【イカリソウ酒】
【材料】
イカリソウの乾燥葉 100g
氷砂糖 50g
ホワイトリカー 1000ml
【作り方】
1.消毒済みの保存瓶にイカリソウの乾燥葉と氷砂糖を交互に敷き詰め、ホワイトリカーを注ぎ入れる。
2.氷砂糖がとけるまでは毎日上下を返す。冷暗所で1か月以上熟成させたら完成。
イカリソウ酒は、1日1~2回20~30㏄量を水やジュースなどで割って飲みます。
飲みすぎると、のぼせやほてり、吐き気などを起こすので多量摂取は厳禁です。
イカリソウの乾燥葉を使ってお茶を作る場合は、400~500mlの水に10g程度の葉を入れて、5~10分ほど鍋で煮だしてから飲みましょう。
飲みにくいと感じるなら、他の香りの良いハーブと混ぜてブレンドティーにすると飲みやすいです。
イカリソウ酒を飲むと身体があたたまり、良く眠れる効果があるので、冬場に寝酒として飲んでいる人が多いようです。
日本では、山地や道のわきに生育していることもあるので、ぜひみなさんもイカリソウをお試しくださいね。