エゴマは、インドから中国、東南アジアに分布するシソ科の一年草です。
葉や実を乾燥させたものをハーブとして利用します。
エゴマの特徴
日本で良く知られるシソの変種であるエゴマは、青じそに良く似た形状の葉を持っています。
エゴマの名前は、地方名のジュウネンと食べると十年長生きするという言い伝えからつけられました。
アジア全域で栽培されていますが、青じそが好かれる地域とエゴマが好かれる地域、その両方を好んで栽培する地域にわかれており、原産地である東南アジアでは、シソでもエゴマでもない未分類の品種が多数見つかっています。
また、エゴマは全草に、ぺリラケトンと呼ばれる独特な香り物質を含んでおり、反芻動物が大量にエゴマを摂取すると毒性を示します。
広島や九州の一部地域に生育している全草にレモンの香りを持つレモンエゴマは、エゴマの変種のうちのひとつですが、食用品種ではないので注意しましょう。
エゴマの効果と薬効
エゴマからとれる油には、必須脂肪酸であるα‐リノレン酸が多く含まれており、成人病予防効果が高く、健康に非常に良い油として注目されています。
エゴマの使い方
エゴマの種子から絞った油は、食用油として使われるほか、乾性油である性質を生かして、ペンキの原料や油紙、番傘などに用いられてきました。
菜種油が登場して以降、コスト面で衰退していたエゴマ油ですが、近年、エゴマ油の多岐に渡る多大な健康効果がわかり、菜種油よりもヘルシーな食用油として再び注目を集めています。
エゴマの育て方
育てやすさ ★★★★★☆
種まき 4月上旬~5月下旬
開花 8月下旬~9月下旬
収穫 8月下旬~9月下旬
・涼しく風邪通りの良い場所を好む。
・乾燥に弱いので、日陰で水はけの良い場所に植える。
・シソと交雑しやすいので一緒に栽培しないこと。
エゴマのレシピ(利用方法)
【エゴマの醤油漬け(キムチ)】
【材料】
エゴマ 20~30枚
しょう油 40㏄
みりん 40㏄
豆板醤 小さじ1
ニンニク すりおろし大さじ1
煎りごま 大さじ1
ごま油 小さじ1
お好みで 鷹の爪(輪切り1本分)
【作り方】
1.すべての調味料を合わせておく。
2.保存用のタッパーに調味料を入れたら、一枚ずつエゴマを調味料に沈めていく。
3.蓋をし、冷蔵庫で最低2時間寝かせたら完成。一晩寝かせるとしっかり染み込みます。
ご飯のお供に最適なニンニクとゴマが香るエゴマの醤油漬けです。
日本では醤油漬けのほうが馴染みやすいですが、正確には韓国のキムチの一種になります。
日本では、青じそが主流なため、ほとんど食べることのないエゴマですが、お隣りの韓国では青じそよりもエゴマのほうが人気があり、家庭で良く作られているそうです。
最近では、エゴマの健康効果がわかったため、たまにお店でも見かけるようになりましたが、はじめて見た時は、エゴマってシソ科だったの?ってビックリしました。油のイメージが強くて、葉を見たことがなかったんですよね。
エゴマの葉は、パクチーのように個性的で独特な匂いがするので、管理人は割と好きですが、気に入るかどうかはその人次第かもしれませんね。