パプリカは、熱帯アメリカを原産地とするナス科の多年草です。
赤パプリカを乾燥してパウダー状にしたものをスパイスとして使用します。
赤パプリカの特徴
パプリカは、ほのかな酸味と辛味、わずかに苦く、パプリカ独特の風味を持っており、辛味が少ないため、スイートペッパー(甘いペッパー)とも呼ばれています。
チリペッパーの一種として、コロンブスがヨーロッパへ持ち帰った際には辛味が強いスパイスでしたが、その後、ハンガリーで品種改良が進められ、その結果、果実が大きく苦みの少ない今のパプリカとなりました。
味や香りがおだやかで邪魔をせず、調理しても赤みを保つため、赤の色彩調味料として使用されています。
赤パプリカの効果と薬効
血行を促進し、疲労回復を促す効果のほか、交換作用や動脈硬化予防効果があり、老化を防止や美肌にも良く、アンチエイジング効果も期待できます。
パプリカの使い方・代表的な料理
パプリカの一大産地であるハンガリー料理に欠かせないスパイスです。
鮮やかな赤色を生かして、ドレッシングやスープ、焼き菓子に使われるほか、チーズ、じゃがいも、魚介類、肉類を使った料理、前菜の彩など幅広く使用されます。
真っ赤なハンガリー料理の有名ソーセージサラミの色は、パプリカの色です。
パプリカを使ったおすすめのレシピ
【グーラッシュ(グヤーシュ)】
【材料】3~4人分
牛肉固まり肉 300~400g
タマネギ 1個
ニンジン 1個
ジャガイモ 中2個
セロリ 1本
パプリカ 1個(生野菜のパプリカ)
水 600㏄
コンソメ 1個
ローリエ 2枚
パプリカ 大さじ1(スパイスのパプリカ)
クミンシード 小さじ1
パセリ 適量
塩コショウ 適量
【作り方】
1.玉ねぎはみじん切り、牛固まり肉、にんじん、じゃがいも、パプリカは一口大に切る。セロリは1㎝幅にスライスする。
2.サラダ油(分量外)を熱し、クミンシードを入れて香りを移す。
3.香りがたったら、タマネギを入れて炒め、色が透き通ってきたら牛肉を加えて炒める。
4.牛肉に色がつく程度に炒めたら、パプリカ(スパイス)を加えてさっと混ぜる。
5.水600㏄、ローリエ、コンソメ、ニンジン、セロリを入れて20~30分程度蓋をして煮込む。
6.ジャガイモとパプリカを加え、10分ほどさらに煮込む。水分が足りないならここで少し足す。(100㏄程度)
7.じゃがいもが柔らかくなっていたら、塩コショウで味を調え、パセリを飾って完成。
辛さのないハンガリーの家庭料理『グーラッシュ』です。
真っ赤なスープが特徴の牛肉煮込みスープでとっても優しい味がします。
おもてなし料理にするならサワークリームをそえて、よりリッチな味わいにすると良いでしょう。
本来は、パースニップと呼ばれる白いニンジンを使いますが、日本では手に入らないので、風味の似ているセロリとパセリで代用しています。
もし、パースニップが買える環境にあるなら、ぜひ使ってみてくださいね。