スターアニスは、中国南部を原産地とするシキミ科(モクレン科)の常緑高木です。
星形の特徴的な果実を乾燥させたものをスパイスとして使用します。
スターアニスの特徴
スターアニスは、中国の代表的なミックススパイス五香粉に欠かせない甘い香りのスパイスです。
日本では八角や大ウイキョウの名で知られていますが、これはスターアニスが星形の形をしていて、その香りがウイキョウ(フェンネル)に似ていることからその名がついたと言われています。
以前は、中国地方やアジアの一部でしか使われていませんでしたが、16世紀ごろにヨーロッパに伝来し、当時高級品だったアニスに香りが似ていたことから、スターアニスという呼び名がつき、アニスの代用品として日常的に使われるようになりました。
スターアニスの効果と薬効
スターアニスの精油には、胃腸の動きを活性化させる効果や血行促進効果があります。
そのため、中国では冷え性の改善や風邪で体力が低下した際に使われてきました。
スターアニスに含まれているシキミ酸を科学反応させて生成される『オセルタミビル』は、インフルエンザの治療薬タミフルの原料のひとつとして有名です。
スターアニスをそのまま摂取しても、インフルエンザには効果は発揮されませんが、抗がん作用と精神鎮静効果などの高い医学的効果を得ることは可能です。
また、東洋では、線香やせっけん、歯磨き粉、化粧品などの香りづけにも使用されています。
スターアニスの使い方・代表的な料理
中華料理の定番デザートである杏仁豆腐は、スターアニスによるものです。
スターアニスの香りはとても強力なため、川魚や肉料理の臭みけしとして使われます。
特に、四川料理においては、サンショウ、チリペッパー、セシュアンペッパー(花椒・ホワジャン)と共に、なくてはならないスパイスのひとつです。
ヨーロッパでは、焼き菓子やリキュールの香りづけに使われています。
スパイスの中でもひときわ変わった星形の形をしていることから、デコレーションやオーナメントの材料としても人気です。
スターアニスを使ったおすすめレシピ
【スターアニス香る台湾風煮卵】
【材料】
たまご 4個
醤油 50㏄
みりん 50㏄
砂糖 小さじ2
スターアニス 1個
【作り方】
1.ゆで卵を作ってからをむいておく。半熟・固ゆでお好みで。
2.たまご以外の調味料を混ぜ合わせて、タッパーまたは袋に卵と一緒に入れる。
3.半日~1日漬け込んだら完成です。数時間でも食べられますが色も香りも薄くなります。
本来の台湾風煮卵は、鍋で煮込んで作るのですが、管理人は半熟煮卵が食べたいので、漬け込み式にアレンジしてあります。
早く食べたいときは、調味料を一度沸騰させてから漬け込むと染みるのが通常よりも早いです。
それよりさらに早く食べたい場合は、調味料にだし汁100㏄を足して30分ほど煮込むとすぐ食べられます。