サンショウは、日本や朝鮮半島を原産地とするミカン科の落葉低木です。
サンショウの若葉、木の芽のほか、熟す前の青サンショウ、完熟した黒い種子をスパイスとして使用します。
サンショウの特徴
日本での歴史は古く、縄文土器からサンショウの果実が発見されたことから、日本最古のスパイスはサンショウだと言われています。
舌がしびれるような刺激的な辛味とレモンオイルに似た芳香が特徴的です。
魏志倭人伝や古事記には『ハジカミ』という名前で記録されており、これは成長するとサンショウの実がはじけることからついた名だという説があります。
日本では、サンショウの部位ごとに名称が異なっているのが特徴です。
若葉や新芽を『木の芽』、黄色い花を『花サンショウ』、未熟な青い実を『青サンショウ』、熟した赤い実を『実サンショウ』、果実が熟してはぜたものを『割りサンショウ』、青サンショウを粉状にしたものを『粉サンショウ』と分けて呼ばれています。
サンショウの効果と薬効
日本では、平安時代ごろ、のぼせや下痢、咳に効く薬として処方されていました。
サンショウの主成分であるサンショオールには、消化不良を改善し、内臓器官を強める作用や、発汗を促して新陳代謝を促進する効果があります。
麻酔とよく似た鎮静効果をもつため、歯痛にはサンショウ水でうがいをすればよいとの民間療法も有名です。
ただし、食べ過ぎると口の中がマヒするので、食べ過ぎには注意が必要です。
サンショウの使い方・代表的な料理
サンショウは、使用する部位によって使い方も異なっています。
木の芽は、酢の物や汁物、ちらし寿司などに使われ、花サンショウは料理の彩に、青サンショウや実サンショウは、生のまま佃煮にしたり、魚料理の臭みけしに使われるほか、粉山椒は、七味唐辛子やウスターソースの原料として使用されています。
また、お正月に飲むお屠蘇(とそ)は、本来サンショウ、シナモン、キキョウなどを煎じて作られている漢方酒のことです。
サンショウを使ったおススメレシピ
【ちりめんサンショウ】
【材料】
ちりめんじゃこ 100g
青サンショウ 20g
醤油 20㏄
酒 20㏄
みりん 20㏄
砂糖 大さじ1強
お好みで ゴマ
【作り方】
1.青サンショウの実を7~8分茹でて水にさらしておく。
2.ちりめんじゃこの塩気が強いようならお湯をかけて塩気を抜いておく。(甘塩なら省略可)
3.フライパンでちりめんじゃこを乾煎りし、軽く水分を飛ばす。
4.弱火にして、調味料すべてと1の青サンショウを入れ、水分がなくなるまで炒める。
5.お好みでゴマを足して出来上がり!
青サンショウ香るご飯のお供です。たくさん作って小分け冷凍もできます。
粉サンショウ小さじ1でも代用できますが、青サンショウのほうが爽やかに仕上がるのでおすすめ。
ちりめんじゃこの塩抜きを怠ると、しょっぱいちりめんサンショウになってしまいます。
管理人は、ご飯にちりめんサンショウ、大葉とゴマを足し、だし汁を注いでお茶漬けにするのが大好物です。