キンカンは、中国南部原産で、日本の関西地方で栽培されるミカン科の常緑低木です。
果実および果皮をハーブとして利用します。
キンカンの特徴
キンカンは、高さ2メートルほどの低木で、細長い枝が無数に枝分かれし、枝先に短く鋭いトゲがあり、夏には小さな白い花を咲かせます。
果実は丸い球状で、ミカンよりひとまわり以上小粒です。
キンカンの仲間は、国有種のほか、江戸時代前ごろに中国から伝来されたものもあります。
主に関西以西で、一般家庭の庭木として植えられている家を良く見かけますが、耐寒性も高く、日本国内であれば「大抵の場所で栽培することが可能です。
日本国内では、中国種、国有種、野生種が混在しており、それらの雑種も多く、現在でも、キンカンの詳しい分類は不明瞭なままとなっています。
キンカンの効果と薬効
ビタミン類を多く含むキンカンには、消化促進、食欲増進、抗炎症効果、咳止め、去たん効果などがあります。
キンカンの使い方
柔らかくて甘い果皮を生で食べるほか、果肉部分は、果実酒や砂糖漬けにして食べることができます。
また、キンカンの入ったお茶は咳止め用の民間薬として有名です。
キンカンの育て方
育てやすさ ★★★★☆☆
種まき 3月上旬~5月下旬(植え付け)
開花 6月上旬~8月下旬、9月上旬~10月下旬(秋花)
収穫 11月上旬~12月下旬
・陽当たり良好で水はけの良い場所を好む。
・枝が増えてきたらこまめに剪定すること。
・植え付けを行った年は、乾燥に注意し水やりをする。
キンカンのレシピ(利用方法)
【キンカンの甘煮】
【材料】
キンカン 500g
砂糖 500~700g(キンカンの甘さを見て調整する)
【作り方】
1.水洗いしたキンカンの頭に少し切れ目を入れる。(味が染みやすくなり早く煮える)
2.鍋に湯を沸かし、キンカンを1~2分茹でて煮汁を捨てる。
3.再度、キンカンの入った鍋に水200mlと砂糖を加え、弱火で煮詰める。
4.煮汁が減ってキンカンに艶が出たら完成。
そのまま食べても、お湯やお茶に入れても美味しいキンカンの甘煮です。
小さいころ、実家のストーブで良くこの甘煮が炊かれていて、家じゅうにキンカンの甘酸っぱい香りが充満していました。
実家の庭に、今でもキンカンの実がなっているので、管理人も毎年一度は作っています。
キンカンは品種によって、甘味が全然違うので、砂糖の量は作りながら調整してくださいね。
キンカン独特の苦みが苦手なかたは、ゆでこぼしを2~3回すると良いでしょう。
わざと実をつぶして、ジャムのように使うのもおすすめです。
ルイボスティーや紅茶との相性が良く、そのまま飲むより格段に飲みやすくなります。
昔からなんとなく家の庭になっているけど、毎年そのままという家庭も多いようです。
もし、身近にキンカンの木があるのなら、ぜひ栄養満点で美味しい、こちらのキンカンの甘煮を作ってみてくださいね。