カウスリップは、ヨーロッパ北部から中部、イランに分布するサクラソウ科の多年草です。
花や葉、根茎を生のまま、または乾燥させたものをハーブとして利用します。
カウスリップの特徴
カウスリップは、標高2200メートルまでの日当たりの良い牧草地や混合林、通気性の良い落葉性森林地に多くみられるサクラソウの仲間です。
春に咲く花には、独特の芳香があり、ヨーロッパの欧州三大サクラソウのひとつでもあります。
花の房が鍵束に似ていることから、『鍵の花』とも呼ばれ、ヨーロッパ北部では、カウスリップでワインを作る風習があります。
カウスリップの効果と薬効
カウスリップには、鎮静効果、発汗効果、抗炎症効果、美肌効果、利尿作用、去たん作用、催眠作用などがあります。
カウスリップの使い方
以前は、乾燥した根茎を関節痛の常備薬として利用していましたが、最近は主に、花や葉、がくの部分を去たん、鎮静薬に利用しています。
カウスリップの花は、そのまま砂糖漬けやジャムにし、食用とすることも可能です。
カウスリップの育て方
育てやすさ ★★★☆☆☆
種まき 9月
開花 4月上旬~8月下旬
収穫 4月上旬~8月下旬(葉は通年)
・とても発芽しにくいので苗から育成する
・湿気を嫌うのでやや乾燥気味に育てること。ただしハダニがわくので乾燥させすぎない。
・暑さに弱いが、耐寒性はある。
カウスリップのレシピ(利用方法)
【カウスリップのシュガーコート(砂糖漬け)】
【材料】
カウスリップの花 適量
グラニュー糖 適量
卵白 1個分
【作り方】
1.花を優しく水洗いし、キッチンペーパーなどで丁寧に水分をふき取る。
2.しっかりと溶いた卵白を筆やはけで両面にむらなく塗る。
3.グラニュー糖を全体にしっかりとまぶす。
4.お皿に重ならないように並べ、涼しい場所で2~3日乾燥させたら完成。
綺麗に作るためには、卵白を泡立てないように気を付けながらしっかりと溶いておき、隙間がないよう満遍なく薄く、サッとカウスリップに卵白を塗りましょう。
しっかりとシュガーコートしたいからと、卵白を塗りすぎると、グラニュー糖が溶けだしたり、ダマになって見た目が悪くなります。
完成したカウスリップの砂糖漬けは、タッパーなどに入れて冷蔵庫で保存しましょう。
その時の状態にもよりますが、元の鮮度が高ければそこそこ日持ちしますよ。(1~2週間)
可憐で可愛らしい花は、ケーキの飾りつけにぴったりなので、ぜひ、みなさんもカウスリップのシュガーコートをお試しくださいね。