グラウンド・アイビーは、ヨーロッパ、北米、ロシアのコーカサス地方に分布するシソ科の多年草です。
全草を生のまま、または、乾燥させたものをハーブとして利用します。
グラウンド・アイビーの特徴
グラウンド・アイビーは、つるが匍匐した状態で横に長さ3メートルほどまで伸び、開花時に花茎が伸びあがった状態になって、唇型状の紫色の花を咲かせます。
グラウンド・アイビーの和名『カキドオシ』は、つるがはって伸び、垣根を通り越していく様から名づけられました。
実際に、グラウンド・アイビーのつるは葡萄茎で、小さな隙間から入り込み、どこまでも伸びていく性質があります。
また、その歴史は古く、紀元前2世紀ごろから民間薬として利用されてきたほか、ヨーロッパでは、ビールが普及する前、17世紀初頭まで、ビールに似た『エール』と呼ばれる飲み物を作る際の風味付けとして利用されていました。
グラウンド・アイビーの効果と薬効
グラウンド・アイビーには、咳止め、滋養強壮、抗炎症作用、花粉症改善などの効果があります。
最近になって、日本に自生するカキドオシには、血糖値効果作用があるとわかり、糖尿病の治療や生活習慣病予防への効果が期待されています。
グラウンド・アイビーの使い方
グラウンド・アイビーは、葉をサラダの風味付けに使うほか、乾燥させた全草をハーブティにして飲用したり、うがい薬として使います。
また、冷ましたグラウンド・アイビーのお茶は、花粉症時期の洗眼用液として使うことも可能です。
グラウンド・アイビーの育て方
育てやすさ ★★★★★☆
植え付け 3月上旬~4月下旬
開花 4月上旬~5月下旬
収穫 5月上旬~6月下旬
・日陰や日なたを問わず、湿気があれば育つ。
・乾燥にも強く、あまり世話をする必要はない。
・寄せ植えする時は、周囲の植物を弱らせないようにこまめに切り戻す。
グラウンド・アイビーのレシピ(利用方法)
【グラウンド・アイビーの花粉対策ハーブティ】
【材料】
グラウンド・アイビー 小さじ1
カモミール 小さじ1
熱湯 500ml
お好みで はちみつや砂糖
【作り方】
1.グラウンド・アイビーとカモミールに熱湯を注ぎ、3分蒸らす。
2.茶こしでこしながらカップに注いだら完成。お好みで甘味を加えてください。
グラウンド・アイビーとカモミールは、どちらもアレルギーに効くハーブです。
花粉症の時期に飲むと、症状を和らげてくれる働きが期待できます。
この特徴的な葉の広がり方から、グラウンド・アイビーという名前は知らなくても、どこかで見たことはあると言う方が多いのではないでしょうか。
そういえば花粉症時期に、このハーブティを薄めたもので洗眼すると、目のかゆみや炎症がおさまるという情報をテレビで見ましたが、管理人はまだ試したことがありません。
年々、花粉症の症状が増している気がするので、今年はやってみようかな?と思っています。
もし、家に植えているけれど、今まで活用していなかったという方がいらっしゃったら、ぜひ全草を乾燥させてお茶にしたり、出始めの若葉を摘み取ってサラダなどに使ってみてくださいね。