アンジェリカは、南北ヨーロッパ、西アジアを原産とするセリ科の多年草です。
花、葉、茎、根、種をそのまま、または、乾燥させて使います。
アンジェリカの特徴
アンジェリカは、柑橘系と東洋の香りが混ざった匂いで、少し苦みのあるハーブです。
夏ごろに、傘型のきれいな黄緑の花を咲かせます。
ラテン語で天使を意味する言葉で、大天使ミカエルの大祭のころに開花することから、アンジェリカと名づけられました。
大天使ミカエルが、悪を退治する役目を持つ守護の天使であるため、アンジェリカの香りは、悪魔を打ち払い、悪い病気を治すと信じられており、昔から、ヨーロッパではとても大切にされていたハーブのひとつです。
アンジェリカの効果と薬効
アンジェリカの茎や根から抽出して作られる精油には、ホルモンのバランスを整える作用があり、冷えやのぼせ、貧血など婦人病全般によく効くため、『女性の朝鮮人参』という別名で呼ばれています。
また、不安や緊張をやわらげ、ストレスを緩和し、精神をリラックスさせる効果もあります。
アンジェリカの育て方
育てやすさ ★★★★☆☆
種まき 4月上旬~5月下旬、9月上旬~10月下旬
開花 7月上旬~8月下旬
収穫 4月上旬~7月下旬
・涼しい場所の植物なので半日陰で育てる
・気温が高くなると弱りやすい。夏場は高温に注意すること。
アンジェリカの使い方
香りが強いハーブなので、香水やリキュールのフレーバとして人気です。
シロップ漬けにした茎は、お菓子のデコレーションに使われることもあります。
アンジェリカのレシピ(利用方法)
【アンジェリカ(飾り菓子)】
【材料】
アンジェリカの茎 100~120g
砂糖 大さじ2
グラニュー糖 適量
【作り方】
1.アンジェリカの茎を塩ゆでし、皮をはいで下処理しておく。
2.アンジェリカを好きな形に切り、砂糖と一緒に鍋に入れ弱火にかける。
3.砂糖から水分が出てくるので、ゆっくりかき混ぜながら飴状態になったら火を止める。
4.熱いうちに、お皿などに重ならないように並べ、粗熱をとる。
5.表面が少し乾いたら、グラニュー糖と絡ませて出来上がり。
6.長期保存したい場合はクッキングシートに並べなおして、日陰で乾燥させる。(天日干しにするとカチカチになるので注意)
ケーキの上にのせられている緑の綺麗な甘い砂糖菓子、おそらく一度は誰もが見たことありますよね。
日本では、フキで代用されて作られるアンジェリカという名前の飾り菓子なんですが、本来は名前の通り、アンジェリカの茎を使って作られています。
色よく仕上げたいなら、塩ゆでの際にお酢を大さじ1杯いれると変色しにくいです。
砂糖を入れて混ぜるときは、あっという間に飴状態になるので目を離さないようにしてくださいね。
アンジェリカを使って作ったものは、見た目は一緒でもフキとは香りが全然違んですよね。
日本では、なかなか手に入りにくいアンジェリカですが、保存もできるのでぜひ挑戦してみてくださいね。