オリス<Florentina>

投稿日:2017年9月10日 更新日: 2017年09月10日

オリスは、南ヨーロッパ、中央ヨーロッパ、北インドなどに見られるアヤメ科の多年草です。
根茎や花を乾燥させたものを、ハーブとして利用します。

オリスの特徴

オリスは、古代ローマ時代から香料植物として知られており、花しょうぶのような白や紫色の花を咲かせ、根茎には香水の原料になるスミレに似た香りのオイルが採取できます。

オリスの根茎から放つ香りは、熟成することで香りを増す性質があるため、ドライフラワーなどにも良く利用されているようです。

同じ属の仲間に、いろいろな色の花があるため、イリス(虹)の学名がつけられました。

花の都フィレンツェの名は、花の盛りという意味を持ちますが、その花とは、オリスの白い花をさしており、フィレンツェの紋章の花でもあります。

オリスの効果と薬効

オリスには、健胃効果や利尿効果などがありますが、大量に服用すると嘔吐、肌にふれた場合はアレルギーを引き起こすことがあるため、現在は、薬用としての利用は厳禁となっています。

オリスの根茎を乾燥させたものを細かく砕けば、ポプリの保留剤になります。

オリスの使い方

オリスを根茎を乾燥させ、オリスルートと呼ばれる粒にしたものを、保留剤(ポプリの効果を長く保たせる)として利用します。

オリスの育て方

育てやすさ ★★★☆☆☆
種まき   9月(植え付け)
開花    5月
収穫    9月上旬~10月下旬

・日当たりの良いアルカリ性の土地を好む。
・連作障害がある品種も多いので数年ごとに植え替えると良い。

オリスのレシピ(利用方法)
【オリスルート(保留剤)の作り方】

【材料】
オリスの根茎  適量

【作り方】
1.最低2~3年育てたオリスの根茎を採取し、水洗いする。

2.日当たりの良い場所でしっかりと乾燥させる。

3.乾燥させたものを半年~2年ほど寝かせ細かく砕き、ポプリ袋に詰めて使う。

 

乾燥させてすぐ、オリスルート(保留剤)として使うこともできますが、出来立てはまだ香りが弱く、しっかりとした効果を発揮できません。

オリスルートの効果が最大なるまでには、約2年かかると言われていますので、最低でも半年ほど寝かせておくと良いでしょう。

管理人は、ある程度小さくした乾燥根茎を、シリカゲル剤と一緒に保存瓶で密閉保管しています。
乾燥させたオリスの根を放っておくだけですが、時間がたつと驚くほど芳香が強くなっていますよ。

フィレンツェの象徴でもあるオリスの香りは、本当に上品で素晴らしいので、ポプリ好きな方は、ぜひ一度作ってみてくださいね。







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