ローズマリーは、地中海沿岸部を原産地とするシソ科の常緑小低木です。
葉、花、茎を生のまま、または、乾燥させたものをハーブとして利用します。
ローズマリーの特徴
ローズマリーは、青く小さな花を咲かせ、爽やかな芳香を放つ細い針状の葉が特徴的なハーブです。
無数に咲く小さな青い花がまるでしずくのように見えることから、『海のしずく』という意味のラテン語から、その名がつけられました。日本での名前は『マンネンロウ』ですが、今ではローズマリーの呼び名のほうが浸透しています。
古代エジプトの墓の中から見つかるなど、その歴史はとても古く、古代ギリシャ時代には、神にささげるための聖なる植物として珍重されていました。
ハンガリーでは、14世紀に王妃エリザベートがローズマリーを使った、『ハンガリーウォーター』を使って若さと美しさを保っていたとされており、70歳という高齢になっても、その美しさは衰えることを知らず、ポーランドの国王にプロポーズを受けたという逸話もあります。
ローズマリーの効果と薬効
ローズマリーは、王妃エリザベートの逸話にもあるように、アンチエイジング効果や更年期障害の改善、むくみやセルライトの除去など、『若返りのハーブ』の名にふさわしい効果が多く、このほかにも、血行促進や消臭・殺菌効果、ストレスの緩和等、実に幅広い効能と薬効があります。
ローズマリーの使い方
スパイシーで爽やかな香りのローズマリーは、生のままの葉を使ってハーブティーを楽しむほか、臭みを消す効果があるので、魚料理や肉料理にも使われています。ローズマリーをパン生地に練りこんで作るイタリアのパン『フォカッチャ』も有名です。
じゃがいもやカボチャなどの根菜との相性が良く、ローズマリーオイルを絡ませて、チキンなどと一緒に香草焼きすることもあります。
ローズマリーの育て方
育てやすさ ★★★★★★
種まき 4月上旬~5月下旬、9月上旬~10月下旬
開花 10月上旬~4月下旬
収穫 通年
・日当たり良好で水はけの良い場所で育てる
・葉や枝が茂りすぎるのを防ぐため、収穫の時に切り戻しをすること。
ローズマリーのレシピ(利用方法)
【ローズマリーの生クリームカップケーキ】
【材料】
マフィンカップ5~6個分
小麦粉 100g
卵 1個
生クリーム 100ml
砂糖 60g
ベーキングパウダー 5g
★乾燥ローズマリー 小さじ1
★シナモン 小さじ半分
★カルダモン 小さじ4分の1
★オリーブオイル 大さじ2
【作り方】
1.★の材料を混ぜ合わせ、30分~1時間ほど馴染ませる。(長ければ長いほど良い)
2.ふるった小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーを混ぜ合わせておく。
3.ボウルに卵を入れて溶き、そこに生クリームと1のハーブオイルを加えて良く混ぜる。
4.3に粉類を入れて、底のほうからさっくりと混ぜ合わせる。
5.用意しておいたカップの6分目程度に生地を流しいれ、180度に予熱したオーブンで15~20分焼く。
6.竹串をさして生地がついてこなければ完成。(焼き色がつきにくい生地なので必ず確認してください)
ローズマリー香るふんわり軽い生クリームカップケーキです。
生クリームを使って作るカップケーキは、バターを溶かす必要がないので楽に作れます。
乾燥ローズマリーだけでカップケーキを焼いたこともあるのですが、香りがちょっときつめだったので、シナモンとカルダモンを足して焼くように変更しました。
シナモンだけならシナモン小さじ1、カルダモンだけならカルダモン小さじ半分にしてください。
バニラだと甘めなので、ローズマリーの強い香りに負けてしまいました。
ローズマリーのスパイシーな刺激には、シナモンやカルダモンの香りのほうが合います。
バニラを使いたいのなら、ローズマリーを控えめにするか、シナモンやカルダモンと合わせて使うと良いでしょう。