ミントは、ユーラシア大陸を原産地とするシソ科の多年草です。
葉や花、茎を生のまま、または、乾燥させたものをハーブとして利用します。
ミントの特徴
爽やかで鼻に抜ける清涼感のある香りのミントは、日本では『ハッカ』と呼ばれており、その名は、ギリシャ神話に登場する『メンタ』が由来だとされています。
メンタは、ギリシャ神話において類まれなる美貌を持った妖精として登場し、あまりの美しさに冥界の神ハデスに愛されてしまったことで、そのことを妬んだハデスの妻ペルセポネに草の姿にされてしまいました。
そして、その草が現在のミントのことであり、清涼感のある香りを放つことで、メンタが自分が存在していることをアピールしているのだと言われています。
ギリシャ神話に登場することからもわかるように、ミントはとても古いハーブで、今や600種類を超える品種を持ち、主にペパーミント系とスペアミント系に分類されています。
ミントの効果と薬効
ミントの爽やかな香りは、イライラを鎮め、吐き気や眠気などの不快感を改善する効果があります。
このほかにも、滋養強壮、発汗作用、ニキビや吹き出物の改善、解熱・消炎効果、頭痛や筋肉痛の緩和、花粉症の改善、消化不良など、様々な薬効があるとても万能なハーブです。
ミントの使い方
ミントは、生のまま料理に使い、ソースの香りづけやサラダの飾りつけ、紅茶やアイスクリームに混ぜこんで爽やかな香りを足すなど、その使い道は多岐にわたります。
清涼感がとても強いので、ガムや歯磨き粉の原料としても人気です。
ミントティーは、世界中で愛飲されており、飲酒が禁止であるイスラム圏では、アルコールの代わりとしてミントティーを飲む習慣があります。
ミントを使って作るポプリには防虫効果があるほか、入浴剤代わりにお風呂に入れると、肌がさっぱりとする効果があるので夏場使うと良いでしょう。
ミントの育て方
育てやすさ ★★★★★★
種まき 3月上旬~5月下旬
開花 7月上旬~8月下旬
収穫 3月上旬~11月下旬
・湿り気のある土の状態を保つ。
・ひどい乾燥と多湿は避けること。
・地下茎が大きく伸びて増えやすいので株の間は十分にあける。
・鉢植えは毎年植え替える。
ミントのレシピ(利用方法)
【モヒート(ミントカクテル)】
【材料】
ミント 10枚
ラム酒 30~50ml
ライム スライス1枚
ライム汁 小さじ1
炭酸水 150~200ml
ガムシロップ 大さじ1(温めた水大さじ1に砂糖小さじ1~2を溶かして代用可)
氷 2~3個
【作り方】
1.ミントの葉を数枚とりわけ、残りをライムの搾り汁に入れ、すりこぎで軽く潰し香りを出す。
2.グラスに潰した1とラム酒、ガムシロップ、氷を入れて軽く混ぜる。
3.炭酸水を注ぎ入れ、軽く混ぜたらスライスライムと取り分けておいたミントを飾って完成。
夏場の定番カクテルモヒートです。鼻に抜ける爽やかさが夏の暑さを吹き飛ばしてくれます。
美味しく作るコツは、1の工程でミントをすり潰しすぎないこと。やりすぎると苦みが出てしまいます。
お酒の強さは好みがあると思うので、自分の好きな割合に調整してくださいね。
甘味のある炭酸水を使うなら、ガムシロップはいりません。
ライムが苦手な人は、モヒートとはちょっと違いますがレモンで作ったほうが飲みやすくなります。