ヤロウは、ヨーロッパを原産地とするキク科の多年草です。
葉や花、茎の部分を生のまま、または、乾燥させたものをハーブとして利用します。
ヤロウの特徴
ヤロウは、はっきりとした独特の香りと辛味を持つハーブで、日本では『セイヨウノコギリソウ』と呼ばれており、ヨーロッパから園芸用として持ち込まれてから、日本中でさかんに栽培されるようになり、今や、もともと在来種として生育していたノコギリソウよりも数が多くなっています。
学名である『アキレア』は、ギリシャ神話に登場するアキレスに由来しており、トロイ戦争で負傷した兵士たちを救うために使った薬草がヤロウだったことからつけられました。
実際に、ヨーロッパでは、戦地に赴く兵士が薬草として手当に使用していたそうです。
アイルランドやフランスでは、『聖ヨハネのイブの薬草』として、悪いものを避けるためにドアにドライヤロウを吊るす習慣があります。
ヤロウの効果と薬効
ヤロウには、創傷治療、抗炎症効果、止血効果、鎮痛効果、殺菌効果など、けがの治療に良い効果が多いほか、血行促進効果や血圧低下作用、利尿作用などがあります。
また、ビタミンやミネラル分などの栄養成分も豊富で、滋養強壮効果もあり、デトックス効果と傷を治す効果から、痔の治療にも良いとされています。
ヤロウの使い方
スウェーデンでは、ヤロウがビールやリキュールなどの香りづけに利用されており、現代でも、生のままサラダにして食べたり、スパイスとして使うなど食生活に欠かせないハーブです。
ヤロウのハーブティーは、クセが強く辛味があるので砂糖やはちみつを入れて飲むことが多く、他のハーブとブレンドすると、さらに飲みやすくなります。
乾燥させたヤロウをアルコールにつけたものは、化粧水として利用されるほか、ヤロウの精油は、冷え性や美肌に良く、リラックス効果が高いため、アロマオイルとしても人気です。
また、ミツロウにヤロウの精油を加えたものは、虫刺されや傷の治療薬としても使われています。
ヤロウの育て方
育てやすさ ★★★★★★
種まき 4月上旬~5月下旬、9月上旬~10月下旬
開花 7月上旬~8月下旬
収穫 5月上旬~8月下旬
・乾燥した土を好み、寒さに強い
・肥料をやりすぎないように注意すること。
ヤロウのレシピ(利用方法)
【ヤロウの入浴剤】
【材料】1回分
乾燥ヤロウ 10g
天然塩 30g
お好みのハーブ精油 合計2~3滴(ヤロウ、ローズマリー、ラベンダーなどがおすすめ)
【作り方】
1.ヤロウと塩を袋などに入れてしっかりと混ぜる。
2.お好みのハーブ精油を入れてさらに混ぜたら完成。大量生産の場合、1か月以内に使い切りましょう。
ヤロウをたっぷり使ったバスソルトのレシピです。
精油にもヤロウを使えば、肌荒れや虫刺されの改善に良く効きます。
天然塩は何でもよいですが、管理人は今回海塩を使いました。
ハーブの葉が湯船に浮くのが嫌な人は、お茶パックやガーゼなどに包んで入れると良いです。
乾燥ヤロウだけを使う場合は、2~3倍量入れてくださいね。