ゲンチアナは、ヨーロッパの標高2500mの陽当たりの良い場所に生息するリンドウ科の多年草です。
根や根茎を発酵させたものをハーブとして利用します。
ゲンチアナの特徴
標高の高い陽当たりのよい草原や湿原、岩の多い草原に生息する高山植物です。
開花時には、高さ2メートルほどまで成長し、株元に近いほど大きな葉をつけます。
初夏に、茎の上のほうから順に、葉のわきから4~8個程度の花を咲かせ、卵型の果実は8月になると成熟し、多数の種子が顔をのぞかせます。
古代ギリシャの古書によると、ゲンチアナの名は発見者の『ゲンティウス』の名からつけられたようです。
根部分は太く地下深くに伸び、苦み成分が強く、牛や馬も食べないため、フランス東部の牧場では、ゲンチアナだけがポツンと浮き上がるように生えている様子がよく見られます。
ゲンチアナの効果と薬効
ゲンチアナには、健胃効果、消化促進、胆汁の分泌促進などの効果があります。
ゲンチアナの使い方
根や根茎をやや発酵させた、または乾燥させたものを粉状にし、苦味健胃薬(くみけんいやく)として服用します。
ゲンチアナの育て方
育てやすさ ★☆☆☆☆☆
種まき 2月上旬~3月下旬
開花 7月上旬~8月下旬
収穫 通年
・栽培が非常に難しく、日本では北海道などのごく一部でしか育成できない。
・根を収穫できるまで7~8年を要する。
ゲンチアナのレシピ(利用方法)
【ゲンチアナ(苦味健胃薬)を上手に飲む方法】
【用意するもの】
ゲンチアナ粉薬 0.3~0.4g
オブラート 1枚
その他の道具 水を張ったお皿、スプーン
【飲み方】
1.オブラートの中央にゲンチアナ粉薬を置き、包み込んで上のほうをしっかりねじる。
2.スプーンに1をのせ、ゆっくりと水を張ったお皿に浸す。
3.オブラートがゼリー状になったら、そっと水気を落としながらすくい出す。
4.口の中に入れたら噛まずに吸い込む。
オブラートの水分はしっかり切ったほうが滑りが良く、飲み込みやすいです。
一般的なオブラートの飲み方は、薬剤を包みそのまま口に入れ、水で押し流す方法ですが、それだと舌にひっついて破れてしまったり、喉に引っかかってしまう場合があります。
普通のお薬であれば、それでもどうにか飲めますが、ゲンチアナは苦味健胃薬という名前の通り、ものすご~く苦いんです。
うっかり、口の中でオブラートが破れたり、のどにひっかかると悲惨な状態になります。
この飲み方は、『水オブラート』と呼ばれるやり方で、以前、苦い漢方薬を処方された際に、病院の医師から教わりました。
水に浸したら破れてしまうのではないかと心配でしたが、想像よりもオブラートの膜は丈夫で、今まで一度も失敗してことがありません。
意外に、この飲み方を知っている方が少なかったので、今回ご紹介してみました。
子供や老人にも飲ませやすい簡単なやり方です。ぜひお試しくださいね。