バニラグラスは、ヨーロッパ、シベリアを原産地とするイネ科の多年草です。
主に、全草をハーブとして利用します。
バニラグラスの特徴
高さ20~50㎝に成長し、葉は5㎜幅で長さ10㎝と細長くひらべったい形をしていて柔毛があり、直径40~50㎝のかたまりを作って生え、茎の先に何本もたつ花は、長さ4~10㎝ほどで穂のように密集して、艶やかな黄褐色の花序をつけます。
日本でも、家畜の食欲増進になるとして、牧草地に積極的に種がまかれましたが、たいした成果にはつながらず、その後、帰化植物とななり日本中で野生化しています。
見ためが雑草にしか見えないため、栽培されているものも雑草と交じりやすく、間違えて抜かれることが多いです。
成分にクマリンを含むので乾燥させると桜餅のような甘い香りがします。
バニリンの香りではありませんが、甘い香りがバニラを彷彿とさせるので、バニラグラスの名がつけられたとされています。
バニラグラスの効果と薬効
バニラグラスの香りには、リラックス効果、集中力アップ、女性ホルモンのバランスを整えるなどの効果があります。
バニラグラスの使い方
バニラグラスは、香料として利用されるほか、香りの良さを生かしてクラフトに使用されています。
バニラグラスの育て方
育てやすさ ★★★★★★
種まき 3月上旬~4月下旬
開花 5月上旬~7月下旬
収穫 5月上旬~7月下旬
・日あたりがよいか、半日陰の場所を好む
・水はけが良く肥沃な土地なら株が広がっていく
・過湿を嫌うので、ある程度放任が良い
バニラグラスのレシピ(利用方法)
【バニラグラス入りのクッション】
【材料】
バニラグラス 適量
ジッパータイプのクッション 1個
※クッションを手作りする場合は、布と中綿を用意する
【作り方】
1.バニラグラスの葉を刈り取り、風通しの良い場所で1~2週間乾燥させる。
2.乾燥させたバニラグラスをジッパータイプのクッションの中に入れて完成。
(簡易クッションを作る場合)
布 60㎝×60㎝ 2枚(大きさはお好みで)
中綿 必要な量
1.布を裏返しで合わせ、コの字型に縫う。
2.1を表に返して袋状にし、閉じ口を1㎝ほど中に織り込んでアイロンをあてておく。
3.中綿とバニラグラスの乾燥葉をつめ、閉じ口をかがり縫いする。(縫い方はお好みで)
4.閉じた後に、布の上から中綿を均等になるように調えたら完成。
癒し系の甘い香りがするバニラグラス入りのクッションです。
クマリンの香りに集中力アップ効果があるので、仕事場や勉強机用に使うと効果があると思います。
今回は、クッションをご紹介しましたが、休憩用のアイマスクに入れても良さそうですね。
バニラグラスは、ポット苗で売られていることが多いですが、一見するとただの雑草なんですよね。
しっかり乾燥させないと甘い香りがでないので、知らない人はどうしてこれがバニラグラスなんだろうと思うかもしれません。
昔、ハーブ専門店にバニラグラスを編み込んだリースが飾ってありました。
ほのかに甘くて良い匂いがするし、バニラグラスの形状的にすごく編み込みやすそうですよね。
もともと、家畜の食欲増進用だったみたいですが、この甘い香りは人の食欲を増進させそうな気もします。
バニラグラスは、種も苗も手に入れやすく育てやすいので、興味があれば、ぜひ挑戦してみてくださいね。