パースニップは、ヨーロッパを原産地とするセリ科の二年草(一年草)です。
主に、根の部分をハーブとして利用します。
パースニップの特徴
高さ90~130㎝ほどに成長し、茎は中空で根部はニンジンのような形状で幅7~10㎝、長さ30㎝とニンジンより大きいです。
根から伸びた茎葉は、羽状に深い切れ込みがあり、葉柄がとても長く、傘状に黄色い小さな花を多数咲かせます。
日本へは、アメリカから明治時代に伝わりましたが、当時の日本ではあまり人気がでなかったようです。
ニンジンに良く似ていることから、別名『シロニンジン』『サトウニンジン』と呼ばれ、有名な児童書『ドリトル先生』に出てくる豚のガブガブの大好物でもあります。
10~11月ごろに収穫できる主根は、寒さにあたると糖分を増す性質をもつので、なるべく遅く収穫したほうが苦味が少なく甘くなります。
パースニップの効果と薬効
パースニップには、食欲増進効果、鎮静効果などがあります。
パースニップの使い方
ポトフやシチュー、ボルシチなどの煮込み料理に使われるほか、
ヨーロッパでは、煎じ汁を腎臓炎の改善の民間薬として利用しています。
パースニップの育て方
育てやすさ ★☆☆☆☆☆
種まき 5月
開花 7月上旬~8月下旬
収穫 10月上旬~11月下旬
・日当たり良好で水はけがよい場所を選ぶ
・深く耕して元肥えと苦土石灰をいれて畝を作り、気温が20度を超えてから直播きする
・葉が4~5枚出たら20㎝間隔で間引き、2~3回追肥し、根元に土をよせる
・多湿による根腐れに注意
・ヨトウムシやアブラムシもわきやすいので都度駆除すること
パースニップのレシピ(利用方法)
【パースニップチップス】
【材料】
パースニップ 1~2本
小麦粉 大さじ1~2
揚げ油 適量
塩 適量
【作り方】
1.パースニップを良く洗い、皮ごとスライサーでスライスする。水にさらす必要はない。
2.キッチンペーパーなどで軽く水気をふき取り、小麦粉をまぶす。袋に入れて振るとやりやすい。
3.揚げ油を熱し、2のパースニップを揚げる。色が変わってきたら一度取り出す。
4.1分ほど冷ましてから、二度揚げする。こんがり良い色になったら油から取り出す。
5.熱いうちに塩を振って完成。揚げたてはやけどに注意すること。
煮物やスープに使われているイメージの強いパースニップですが、スライスして油であげると、ポテトチップスみたいな味と食感になります。
ニンジンみたいな臭いを想像するかもしれませんが、加熱すると臭いがなくなり、甘味が増してとても美味しいです。
管理人の住んでいる地域では、たまに物産館で『白人参』として販売されていて、このパースニップチップスのことも、生産者の方のコメント欄で知りました。
試しに、普通の人参も一緒にあげてみましたが、ぜんぜん味と食感が違いますね。
パースニップはとても美味しくてクセも少なく管理人好みなのですが、どうして日本人に受けなかったのか不思議です。
パクチーですらブーム化したし、いつかパースニップにもブームがくるといいなあと、密かに期待していたりします。
日本では、あまり販売されていないと思いますが、入手機会があればぜひお試しくださいね。